建物を造る支援

私たちは、設計事務所ではありませんので、設計行為は行いませんが、
建築の専門アドバイザーとして、建物の計画段階から建物が完成するまでをサポートいたします。

具体的には次のような内容の支援です。

土地に関する注意点

建物を建てる土地の所有権や借地権について、または金融機関の抵当権などにあらかじめ確認が必要です。また隣地所有者との境界確定がされていることが重要です。更に土地の形状・地積を実測すること、そして埋設物や送電線の有無等もしっかりと行う必要があります。また、当該の土地が農地であれば、農地法による転用の制限があります。
都市計画規制は大変複雑で、土地の有効利用や防災、環境、公衆衛生、景観などの観点から厳しく土地利用が制限されていますのでご注意ください。
一見きれいに整地されている土地でも、過去の利用形態によっては、過去に埋設された浄化槽や、ガソリンタンクや危険物、地下室、古井戸、下水の吸い込みなど、地下埋設物や穴がある場合には、それを撤去したり埋め戻したりするための費用が生じることがあります。
都市計画区域では、建物は幅4メートル以上の道路に2メートル以上接した土地でなければ建物を建てることはできません。これを接道条件といいます。どんな道路でも良いというわけではありませんし、土地を見ただけでは接道条件を満たしているかどうかは判断できません。
たとえ建築基準法の接道条件を満たしていたとしても、それが私道である場合、その私道を使用する権利(建物の立つ敷地の所有者が道路や通路を使用する法的根拠)に問題がある場合には、通行権、上下水道・電気ガスなどの工事といった面で支障が生じる可能性が残ります。それを誰が負担するのかに注意しなければいけません。
地盤が悪く建築にあたって地盤改良が必要な土地かどうか、あるいは過去に水害を受けたことはないかを確認しましょう。
隣地や道路と高低差がある擁壁の場合、擁壁の図面の有無、建築基準法等の竣工の検査が済んでいるかどうかがわかる検査済証や、行政の指導などの有無を確認しましょう。あわせて現地において擁壁の状況、ひび割れ、たわみ、ふくらみなどを実際に確認しましょう。

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法律や規制に関する注意点

土地活用を考えるとき、建物を建てる際にどのような法令上の制限があるかを調査する必要があります。 最も基本となるのが都市計画法で、都市の健全な発展と秩序ある整備を図るために基本的な土地利用計画が定められております。都市計画法では「区域」「用途地域」「面積・高さ」「防火」などの制限が掛けられています。
建築基準法は、建築物の安全や衛生を実現し、都市計画法と連動し調和した都市づくりを目的にした法律です。この法律では、計画的な都市づくりのための規定(集団規程といいます)と、建物自体の構造や設備に関する規定(単体規程といいます)により構成されています。
このほか、消防法や建築士法、高齢者・障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律、建設業法、住宅の品質確保の促進に関する法律等、多くの制限があります。
更に土地に関しては、宅地造成等規制法、急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律などがあります。

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耐震強度を高めるための注意点

耐震とは、建物の構造を強固にし地震の揺れから建物の損害を防ぐことです。構造強度を高める箇所として、構造部材(柱、梁、床)、壁材(内壁、外壁)、等が耐震等級を高めるために強化されます。
(注)耐震等級は住宅性能表示制度に基づいて、住宅の耐震性能をランク別に評価したものです。
建物の地震の揺れに対する強さを示す指標が耐震等級です。また地震対策として使われる他の言葉には「免震」や「制震」などがあります。
免震とは、地震の揺れを建物に直接伝えないための構造で、免震ゴムなどを建物の基礎部分に設置する構法です。
制震とは、建物の壁などに地震の揺れを吸収する装置を設置することで、室内のものや人に伝わる振動を抑える構法です。いずれも地震対策として導入される工法ですが、耐震とは区別します。
耐震等級の高い住宅の建築を考える際に、「最初に決めた間取りを後から変更する」という場合、最初の間取りで提示された耐震等級と異なり、間取りの変更は、柱や壁などの建物の構造が変わり、耐震等級にも影響が出てきます。
一般的に分譲住宅の場合は、建築に携わるハウスメーカーや工務店が耐震等級を決めますが、注文住宅の耐震等級は建て主が決定します。そのため、ハウスメーカーの基準が耐震等級2であっても、「耐震等級3で建ててほしい」という要望があれば、それを明確に伝えなければいけません。
耐震とはその建物の強度を示すバロメーターであり、構造部材(柱、梁、床)、壁材(内壁、外壁)、屋根材(屋根)など、建物として重要な部分を強化することで耐震性能のレベルアップが図れます。制震や免震などの地震対策も効果的です。

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企画から設計完了までのプロセスと注意点

住宅や一般の建物を建設したり改修する為には、しっかりとした構想や準備が必要です。 土地利用の目的や資金計画と収支計画、土地利用に関する法律上の制限、土地と周辺環境の特徴や制約、建築の構造や規模などをよく理解し、事前に調査する必要があります。
基本構想が完成したら次は設計です。設計に必要な条件の整理や性能の目標、利益と投資額などを明確にします。 建てる建築物の構造と規模を現実化し適切な工事につなげます。経験を積んだ、資格のある設計者に依頼しなければいけません。設計者を選ぶお手伝いはお任せください。
設計が終われば次は施工者の選定です。技術的に安心であるか、経営状態は良好か、しっかりした技術者は居るか、丁寧で親切な対応をしてくれるか、適正な工事費で工事を行ってくれるか、施工者選びをお手伝いします。
工事中に困ったことや判らないことについて、依頼者の立場にたって、設計や工事の確認を行い、さらに工事完成後も、日常の建築の管理や維持修繕についてご相談に応じます。新築、増改築、改修工事など建築に関する相談は私共、NPO法人にお任せください。

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設計事務所の選定と注意点

建築士法は、建築物の設計、工事監理等を行う技術者の資格を定めて、その業務の適正をはかり、建築物の質の向上に寄与させることを目的とする法律です。この法律では、建築物の設計、工事監理等を行う時には、構造や規模、種別(意匠、構造、設備、監理)に応じて、技術者の資格を定めています。
建築士法第23条は、建築士事務所登録を必要とする業務を「設計等」としています。
設計等の業務は次の通りです。 
建築物の設計
建築物の工事監理
建築工事契約に関する事務
建築工事の指導監督
建築物に関する調査または鑑定
建築に関する法令または条例に基づく手続の代理

「他人の求めに応じ報酬を得て、設計等を行うことを業として行おうとする建築士」、また「建築士を使用して、他人の求めに応じ報酬を得て、設計等を行うことを業として行おうとする人」は建築士事務所登録をしなければなりません。
建築設計事務所は、それぞれ独自の建築に対する考え方や特性を持っています。選定にあたっては、その事務所の仕事(完成した建物)を見ること、そして必ず面談して建築に対する考え方や建物の用途に対する理解度を確認する必要があります。現実はなかなか難しいと思いますので、当法人がしっかりサポートいたしますので、必要な時はご連絡ください。

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工事着工から完成までのプロセスと注意点

土地を購入して新築一戸建ての住宅を建てるには、当然ながら自己資金と住宅ローンなどを組み合わせて、準備できる資金限度額を検討する必要があります。また設計事務所・工務店・ハウスメーカーなど、建築をどこに依頼するのか決める必要があります。
敷地の建築条件や予算をもとに自分の希望を伝えながらマイホームの設計にはしっかり時間をかける必要があります。
設計が完了し建築工事の請負契約をしたら、建築確認申請と住宅ローンの手続きを同時期に行います。手続きや審査などには約1カ月~1カ月半かかりますが、その間にスケジュールなど細かな打ち合わせなどを検討していくと良いでしょう。
建築確認済証が交付され住宅ローンの審査が無事通ったタイミングで、土地の所有権移転登記をします。
新築一戸建てを建てる前には、整地された土地の地盤調査や改良などを行います。引き続き、建物の基礎工事です。基礎工事後ようやく、骨組み、屋根工事、外壁工事へと進みます。一般的に上棟から建物が完成するまで約1ヵ月半~3ヵ月ですが、建築工事期間は様々な条件によって予定より延びることがあります。
すでに完成している建売住宅や分譲マンションと違い、一から家を建てることは多くの手間と時間がかかりますが、長い時間と労力をかけただけに、一層愛着が生まれます。

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施工会社の選定と注意点

技術的に安心であるか、経営状態は良好か、しっかりした技術者は居るか、丁寧で親切な対応をしてくれるか、適正な工事費で工事を行ってくれるか、工事施工者選びは大変不安なものです。
全ての建築は、一品生産でオーダーメイドなので、完成するまで全体を見ることが出来ません。また、建築の性能についても体感できないため事前にはわかりません。実際に家が完成してみたら、思っていたものと違うと感じることはよくあることです。
建設会社によって得手不得手があります。建築の中にも様々な分野があり、それぞれ得意な分野の専門家がいます。建築を建ててもらう施工者の選択については、まず依頼者が重視する点を考え、それに合った施工者を選ぶこと重要です。

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